糖質制限で体調が良くなる人と悪くなる人がいます。
もともとメタボ気味の人や筋肉量の多い骨格のしっかりとした人は糖質制限で体調がよくなる人も多いようです。
一方で、低栄養気味で筋肉がない痩せ気味の人は、もともと胃腸が丈夫ではないです。
それなのに、低炭水化物・高たんぱく質食をしてしまうと、たんぱく質の消化ができずに腸の悪玉菌の餌となり、便秘や下痢、便の臭いやガスの発生といった腸を荒らしてしまうことにもなりかねません。
さらに糖質制限ということは、穀類、イモ類に含まれる食物繊維も減り、さらなる腸内環境の悪化に拍車をかけてしまうのです。
けれど、野菜や海藻類を増やせば食物繊維がとれるのではないか?と言われそうですが、実は穀類(白米を除く)に含まれる食物繊維の量はトップクラスなのです。
また、胃腸が弱い人が低炭水化物・高たんぱく質食をやると、油や肉類で消化不良をおこし、圧倒的なカロリー不足(食べたものが全て消化吸収されカロリーになるわけではないのです)になり、エネルギー切れを起こします。
ですから胃腸機能が弱い人は、たんぱく質と比較すると消化のしやすい炭水化物をほどほどに摂っていく方が賢明です。
ただし、炭水化物には種類があり、しっかりと選択をしないといけません。
炭水化物の選択方法については【糖質の選択方法】をご覧ください。
次の記事(こちら)では糖質制限のメリットとデメリットについてお話ししていきます。
※本記事の内容は、医学的治療に置き換わるものではありません。個人的にお試しになり健康被害が生じても、当院では一切責任を負えませんのでご了承ください。病態の改善に必要な食事はひとりひとり異なります。宮澤医院では、詳細な診察、検査を行った結果から個別に最適なお食事をご提案しています。