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京橋ウェルネスクリニック(宮澤医院)

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有機酸検査について

2019年12月16日 宮澤 賢史

朝一番の尿を採取するだけで、74項目にもおよぶ栄養状態や代謝のプロファイルを評価することができます。患者への負担が少ない一方で、得られる情報は多岐にわたります。ここでは、この検査で具体的にどのようなことが分かるのかをご紹介します。

もともとは自閉症児の評価を目的に開発された検査です

「有機酸検査」と聞くと、生まれたばかりの赤ちゃんに行う病気のスクリーニング検査を思い浮かべる方もいるかもしれません。でも、ここでご紹介する有機酸検査は、それとは少し違います。

この検査は、もともとアメリカで自閉症の子どもたちの研究をしていたウィリアム・ショー博士が開発したものです。博士は、自閉症の子の尿を調べる中で、「ある特定の物質が多く出ている」ことに気づきました。そしてその物質が、腸の中にいる微生物と関係しているのではないかと考えたのです。

多くの医師が「自閉症は遺伝が原因だ」と言う中で、ショー博士は「遺伝だけでは説明できない要因がある」と確信し、研究を続けました。その結果、腸内環境や代謝のバランスが、行動や精神の状態に深く関わっていることがわかってきたのです。

ショー博士はこの研究をもとに「グレートプレーンズ研究所」を設立し、有機酸検査を開発しました。現在では、この検査は自閉症だけでなく、栄養の不足や腸内環境、代謝の乱れなど、さまざまな体の不調の原因を探るために使われています。

腸の状態をチェックできる尿検査です

この検査は、「腸の状態をチェックできる尿検査」と考えるとわかりやすいかもしれません。
実際には、便検査よりも腸内環境を的確に把握できることもあります。

腸と脳は深くつながっており、腸内環境の乱れが精神面や疲労感にも影響を与えることが知られています。私は普段、多くの患者さんに便検査を行っていますが、「なかなか疲れがとれない」「気分がすぐれない」といった慢性的な不調がある方には、この有機酸検査をおすすめしています。

なぜ「尿」で腸の状態がわかるの?

ここがこの検査のとてもユニークで重要なポイントです。

といっても、この尿検査では尿を培養するわけではありません。調べているのは、腸内に住んでいる酵母菌(特にカンジダなど)が作り出す代謝産物です。

これらの代謝産物はとても小さな分子で、腸から吸収されて血液に乗って肝臓や腎臓を通り、最終的に尿として排出されます。

つまり、尿に出てくる「代謝のゴミ」を見ることで、腸内で何が起きているかを間接的に読み取ることができるのです。

たとえば、抗生物質を使用すると善玉菌が減り、酵母菌が増えることがあります。すると、酵母菌が産生する物質も増えます。

その代表がアラビノースや酒石酸といった物質で、これらが尿中に多く出ていれば、腸内でカンジダが増えているサインとなるのです。

神経伝達物質のバランスもわかる、貴重な検査

有機酸検査では、神経伝達物質の代謝状態を間接的に調べることができます。

たとえば、「やる気」に関わるのがドーパミン、「集中力」を高めるのがノルエピネフリン(別名ノルアドレナリン)です。これらは脳内で日々合成されており、ドーパミンが作られたあと、必要に応じてノルエピネフリンへと変換されます。

このような流れで代謝されていきます:

チロシン → フェニルアラニン → L-ドーパ → ドーパミン → ノルエピネフリン

そのため、やる気や集中力を高める目的で、チロシンやフェニルアラニンのサプリメントを摂ることがあります。
ところが、中にはドーパミンは作れているのに、ノルエピネフリンへの変換がうまくいかない人もいます。


カギとなるのが HVA/VMA 比

この変換の流れがうまくいっているかを評価できるのが、有機酸検査に含まれるHVA(ホモバニリル酸)/VMA(バニリルマンデル酸)比です。
HVAはドーパミンの、VMAはノルエピネフリンの代謝産物。つまり、この比率を見れば、ドーパミンがノルエピネフリンにきちんと変換されているかどうかがわかるのです。

変換が妨げられる主な原因には次のようなものがあります:

  • ビタミンC不足
  • 銅の欠乏または過剰
  • 腸内にクロストリジウム菌が多い

とくに腸内環境が悪化すると、クロストリジウム菌が増え、ドーパミンの代謝をブロックしてしまいます。その結果、ドーパミンが溜まり、ノルエピネフリンが不足してしまうのです。

ドーパミンが過剰になると、神経細胞にダメージを与えることも知られており、多くの精神疾患でドーパミンの過剰が確認されています。


腸と脳はつながっている

このように、腸内細菌と神経伝達物質のバランスは密接に関係しています。
そして、クロストリジウムの存在、ビタミンCの状態、ドーパミン代謝の評価を一度に行えるのは、有機酸検査しかありません。

この検査は、個々の項目がバラバラに存在しているのではなく、すべてが有機的に結びついて設計されているため、複数の視点から体内の不調の根本原因を探ることができます。

ミトコンドリアの働きもチェックできます

ミトコンドリアは、**私たちの体の中にある“エネルギー工場”**です。
細胞の中に存在し、ビタミンやミネラルなどを材料にして、生命活動に欠かせないエネルギー(ATP)を作り出しています。

ですがこの工場、ビタミンやミネラルの不足、重金属や化学物質による汚染、腸内環境の乱れ、肝臓や腎臓の機能低下などがあると、うまく働かなくなってしまいます。

有機酸検査では、ミトコンドリア内のエネルギー回路を構成する物質を詳しくチェックして、

  • 回路が正常に回っているか
  • もし不調なら、どこで詰まっているか
    といった情報までわかるようになっています。

「何が起きているのか」がつながって見えてくる検査

この検査は、ショー博士が自身の研究をもとに、「脳と腸で本当は何が起きているのか」を明らかにするために設計した総合的な検査です。

たとえば:

  • ドーパミンの代謝に異常があれば、次にノルエピネフリンの状態を見る
  • 酵母菌の産生物が多ければ、腸内環境を再評価する
  • 酸化ストレスがあれば、抗酸化力(グルタチオンなど)を見る

といったように、すべての項目が有機的につながっているのが、この検査の最大の特長です。

検査結果をただ読むのではなく、そこからあなたの体のストーリーが浮かび上がるようになっているのです。


カバー範囲の広さも魅力です

この検査では、以下のような多彩な情報も一度に得られます:

  • ドーパミンの過剰によって生じる酸化ストレスのマーカー
  • 神経伝達物質の産生に必要なメチレーションの状態
  • アミノ酸代謝異常(新生児スクリーニングにも使われる項目)

つまり、ショー博士が自分の知識と経験の集大成として設計した、極めて完成度の高い検査なのです。


こんな方にぜひおすすめです

  • 気分が不安定な方
  • 慢性的な疲労が続く方
  • 長引く腸のトラブルでお悩みの方
  • 原因がはっきりしない不調を感じている方

有機酸検査は、身体の“見えない不調”の正体を明らかにする、強力な手がかりになります。
「とりあえずやってみる」価値のある、非常にお得な検査です。

さらに詳しく検査の読み方を知りたい場合はこちら

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