低血糖症とは、血液中のぶどう糖の値(血糖値)が異常に低くなってしまう状態をいいます。
一般的には血糖値が70mg/dL以下のことを低血糖症と言います。
血糖値が下がると、空腹感、過食、だるさ、冷え、肩こりや頭痛、などの不定愁訴とされているような症状から、手汗、動悸、手の震え、息切れ、不安感、焦り、イライラ、神経過敏などの症状が出てしまう人、
最悪の場合、けいれんや昏睡状態が起こってしまう人もいます。
では、なぜ低血糖の人はこのような症状が出てしまうかと言いますと、ホルモンが関係しています。
血糖値を下げるホルモンはただひとつインスリンだけですが、血糖値を上げるホルモンは「コルチゾール」「アドレナリン」「ノルアドレナリン」などのホルモンがあり、全て交感神経が優位になっている状態です。
大昔、人は飢餓とのたたかいでした。いつ食料にありつけるかわからない状況から、血糖値を上げるシステムの方が多く備わっていると考えられます。
最前線で血糖値をあげるのはグルカゴン、そして朝はコルチゾール、夜中は成長ホルモンと時間帯によって微妙に違うものの、緊急時、つまり命に危機になるほどの低血糖では「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」を大量分泌してカバーをしようとします。この「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」によって起こる症状が低血糖の症状になります。
「アドレナリン」が多く出ると、手汗、動悸、手の震え、いらいらなどの攻撃性も、
「ノルアドレナリン」は不安感、焦り、恐怖感などの症状を起こすことがあります。
実は、パニック発作も「ノルアドレナリン」によって恐怖感が出ていることがあるのです。
では、低血糖症の診断については、次の記事(こちら)をご覧ください。