医師になって23年。元々消化器内科でしたが、2001年から栄養療法を中心とした代替医療を学び、2005年に栄養療法クリニックを開業。2024年には栄養療法に特化した京橋ウェルネスクリニックを立ち上げました。2013年から栄養療法を教える講座を開催しています。
サプリを飲んでいたのにうつになった
2001年、初めて疾患の根本原因に言及した栄養療法に出会いました。大学病院でも原因不明だった妻の潜在性鉄欠乏、ビタミンB不足による慢性疲労が改善したのです。
私は治療にのめりこみ、2005年には大学病院を辞めて栄養療法クリニックを開業しました。自分も大量のサプリメントを摂るようになり、健康には自信がありましたが、多忙な毎日を送る中でうつになりました。
サプリが効かなくなる理由
サプリメントによるうつ病の補助療法は今や確固たる地位を築いています。
「これだけサプリメントを摂っている自分がなぜ?」
理由を教えてくれたのは、ビタミンC点滴療法の先駆者Hリオルダン先生でした。
米国で研修の際に、日本では見たことがない腸内環境検査を勧められ行ったところ、腸内環境はボロボロなことが判明したのです。
食事を変え、消化酵素と乳酸菌と一部のミネラルを除いてすべてのサプリメントを中止しました。
さらに詳しく体内を検査し、歯の中からアマルガム(水銀の詰め物)のかけらがみつかりました。重金属検査を行うと、グラフが振り切れるほど水銀が大量に検出されました。
そこで水銀の解毒治療を行ったら、アマルガムの入っていた歯と同じ側の乾癬が消失、運動時にも動悸がしなくなりました。
結局、サプリを最低限にしたのに、サプリを摂る前よりも調子が良くなりました。夢をカラーで見るようになり、朝からコーヒーを飲んでも胃が痛くなくなりました。
栄養が足りなくなる原因を探る
薬にも全く同じことが言えるのですが、性能の良いサプリメントの欠点は「自分の症状を覆い隠してしまう事」です。
腸が悪くて栄養の吸収障害があっても、高用量のサプリメントを摂っていればなんとか生活できてしまいますが、その間にも根本原因はどんどん悪化します。
ヒトは従属栄養生物であり、栄養素が不足しやすい生き物です。
だからこそ、単純に足りない栄養をサプリで補うのでなく、栄養が足りなくなる原因を探る事で疾患の根本原因を知る事が出来ます。
自分の主治医になる
特に生活習慣が病態に関わる疾患がなおりやすい人は「自分で治療計画を立てて行動してる人」です。
反対に治りにくい人は「病院に対する依存心が強すぎる人」です。
考えてみればこれは当たり前で、医師と話して治療方針を相談する時間は1か月(43800分)に30分しかないのです。
残りの43770分は、毎日変わる体調と相談しながら、自分の知識と経験から自分なりに対処法を決めていかなくてはなりません。
本来、医療というものは全て自己責任です。疾患を治したり、健康を増進させるためには、自分が自分の主治医となる必要があります。
すべてを医師にゆだねるのは絶対に無理があります。自分の体の「トリセツ」は自分しか作れないのです。
プロフィール
医師・医学博士
平成 7年 東京医科大学医学部卒
平成11年 東京医科大学大学院卒
平成12年 栄養療法を開始
平成19年 NPO法人高濃度ビタミンC点滴療法学会設立
平成24年 分子栄養学実践講座主宰
平成26年 医科歯科連携診療普及協会 理事長
平成27年 臨床分子栄養学研究会 理事長
問診事項と多くの血液、尿、唾液検査などにより疾患の原因を追究し、その原因に対する根本治療を行っている。
2004年から栄養療法を開始 ライナスポーリング博士の提唱する分子整合栄養医学を医療に取り入れた観点からの医療を展開する。がんから糖尿病、リウマチ、精神疾患まで扱う範囲は幅広く、患者数は20,000人を超える。
2004年からビタミンC静脈注射治療を開始、現在までのべ10,000例以上を経験。
講演
2013年から分子栄養学セミナーを開講。現在22期目で、総受講者は医療関係者を中心にのべ3,100名以上。多くの栄養療法クリニックの開業を支援している。
分子栄養学実践講座
https://www.bunshieiyou.com/
講座受講された関連クリニック
https://orthomolecularmedicine.tokyo/cliniclist
講座の内容(宮澤賢史が教えられる事)
ドクターも患者さんも治療家も、まず自分の体をよくするためにこの方法論をつかってください。
栄養療法の治療方針、フレームワークの組み方
栄養療法というジャンルでどのように治療方針を立てるのかを自分の臨床経験に基づいて教えます。
様々な治療方法の順番
栄養療法は行う順番が重要です。お互いに強く影響し、ある治療が他の治療の邪魔をすることもあれば、先に他の処置を行っておかないと無効になるような治療もあります。
バイオロジカル検査のセレクト法と検査結果の解釈
検査結果は解釈の仕方がキモです。年に毛髪検査300件、腸内環境検査を150件行っている結果から得られる傾向など統計情報をまじえてお話しします。
具体的な治療法
どのようなサプリや薬をどのように使うのか、具体的にお話しします。
食事法
宮澤医院の管理栄養士が栄養療法で絶対に不可欠な食事について、シチュエーション別にお話しします。
生命の基本
細胞のしくみ(ミトコンドリア、細胞膜、核、小胞体)、糖質や脂質、タンパク質の代謝、脂質、たん白質の選び方など(実はここが一番大切です)についてご説明します。
著書、監修
貴方のサプリが効かない理由
・多くの人が間違っているサプリメントの摂り方、サプリメントの性質を知って最大限に活用する方法。
・一般健診の結果から紐解く、自分に足りない栄養素を見つける方法
・サプリメントのパフォーマンスをあげるために「やるべきこと」「さけるべきこと」
・食事で気を付けるべきなのは「何を食べるか」よりも「何を食べないか」
Tarzan(ターザン)
2018年11月号
「間違いだらけのサプリ摂取」
サプリメントの摂り方のよくある間違いについての
解説
『ゆほびか』
2018年11月号
「発達障害と食事」
取るべき食事、とってはいけない食事についての解説
STORY(ストーリー)
2018年1月号
「3日間連続だるい時にしてみる検査」
にて、副腎疲労症候群における唾液中コルチゾール検査について解説。
大人のフードアレルギーを
治す食べ方
リーキーガットおよび、遅延型フードアレルギーについて解説。
リーキーガットを修復する食事「ボーンブロス」など食事療法に関しても監修
HERS(ハーズ)
2016年9月号
夏バテの裏に副腎疲労あり
副腎疲労の原因及び、対処法について解説。
家庭画報 2014月9号
「慢性的な不調は隠れ栄養不足にあった」
不調の原因となる腸内環境異常や化学物質、重金属の体内蓄積についてなど様々な検査の流れについて説明。