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唾液コルチゾール検査

内科

「朝起きられない」「立ちくらみがする」「疲れが取れない」「コーヒーなしでは動けない」といった症状でお悩みではありませんか?これらの症状は、副腎疲労(HPA軸機能障害)のサインかもしれません。当院では、副腎の機能を正確に評価するため、唾液中コルチゾール検査を用いた詳細な診断を行っています。

唾液中コルチゾール検査とは?

唾液中コルチゾール検査は、副腎から分泌されるストレスホルモンであるコルチゾールを唾液で測定する検査です。コルチゾールは血糖値の維持、炎症の抑制、ストレスへの対応など、生命維持に不可欠な働きを担っています。

なぜ血液検査ではなく唾液検査なのか?

一般的にコルチゾールを調べる際は血液検査が用いられますが、副腎機能を正確に評価するには唾液検査の方が適しています。その理由は以下の通りです:

血液中のコルチゾールの特徴:

  • 90〜95%がタンパク質(アルブミンなど)に結合している
  • 実際に体内で働くのは「自由な(非結合の)コルチゾール」のみ

唾液中のコルチゾールの特徴:

  • 「自由なコルチゾール」のみが唾液中に分泌される
  • 副腎の実際の機能を正確に反映
  • 唾液中コルチゾール濃度は血清中の非結合コルチゾール濃度に比例

1日4回の測定で日内変動を評価

唾液コルチゾール検査では、コルチゾールの日内変動パターンを把握するため、1日4回(朝8時、昼12時、夕方16時、深夜24時)もしくは6回(朝に3回、昼、夕方、夜)の測定を行います。健康な人では朝に最も高く、夜に向かって徐々に低下するという正常なリズムがあります。

当院のアプローチ

詳細な検査評価

唾液コルチゾール検査による総合評価では、朝(7〜9時)には副腎の基本的な活性度を評価し、昼(12時)にはストレスへの適応力を、夕方(16時)には血糖コントロール能力を、深夜(24時)には副腎の基礎的な安定性をそれぞれ評価します。コルチゾール・アウェイクニング・レスポンス(CAR)では、起床後のコルチゾールの急上昇を評価することで、副腎の活性度やストレスへの反応性を詳細に把握します。CARが低い場合は、長期的なストレスやトラウマの影響が考えられ、治療に時間がかかる可能性があります。

副腎疲労のステージ分類

ステージ1(抵抗期)では、コルチゾールが過剰に分泌される状態で、まだエネルギーはありますが長期化すると脳に負担がかかります。ステージ2(移行期)では、コルチゾール分泌が低下し始める状態で、多くの患者さんがこのステージにあります。ステージ3(疲弊期)では、コルチゾール分泌が著しく低下し、日常生活に支障をきたす強い症状が現れます。

包括的な治療アプローチ

生活習慣の改善は治療の8割を占める重要性があり、血糖値の安定化(3食+補食)、質の良い睡眠の確保、適度な運動(筋力トレーニング、軽い有酸素運動)、ストレス管理と瞑想に重点を置きます。サプリメントによる機能サポートでは、コルチゾール調整サプリメント、血糖値コントロールサプリメント、基本栄養素(ビタミンC、B群、アドレナミン、マルチビタミン・ミネラル)、ミトコンドリアサポートを行います。根本原因へのアプローチでは、副腎機能がある程度安定してから、腸管感染症の治療、重金属のデトックス、慢性炎症の改善など、根本原因に段階的にアプローチします。

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