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自己免疫疾患

内科

自己免疫疾患は、本来私たちを守ってくれる免疫システムが、間違って自分の身体を攻撃してしまう病気です。関節リウマチ、橋本病、バセドウ病、潰瘍性大腸炎、クローン病、1型糖尿病など、様々な病気が含まれます。

従来の治療では免疫を抑える薬が使われますが、当院では免疫システムが混乱を起こす根本的な原因から改善していく栄養療法を行っています。

自己免疫疾患の症状

病気によって症状は違いますが、多くの方に共通して見られるのは、慢性的な疲労感、関節や筋肉の痛み、微熱、朝のこわばり、天候による体調の変化などです。また、腹痛や下痢などのお腹の症状、うつ状態や不安感、集中力の低下なども頻繁に見られます。

「なんとなく調子が悪い」「疲れがとれない」「原因がはっきりしないのに具合が悪い」といった症状でお悩みの方も多くいらっしゃいます。

自己免疫疾患の原因

1. 腸の壁が薄くなる(リーキーガット)

最も重要な原因は、腸の壁が薄くなって穴が開いてしまうことです。すると、本来血液中に入ってはいけない細菌や未消化の食べ物が体内に侵入し、免疫システムを刺激して混乱させてしまいます。

2. ピロリ菌などの慢性感染

ピロリ菌の影響 当院では、自己免疫疾患の患者さんの約70%がピロリ菌に感染していることを確認しています。ピロリ菌を除菌することで症状が大幅に改善するケースを数多く経験しており、非常に重要な治療だと考えています。

その他の感染 カンジダ(カビの一種)や寄生虫なども、慢性的に免疫システムを刺激し続けることがあります。

3. 栄養不足による慢性炎症

ビタミンD不足 ビタミンDは免疫のバランスを整える重要な栄養素ですが、日本人の多くが不足しています。

良い油と悪い油のバランス 現代の食生活では炎症を起こしやすい油(オメガ6)が多く、炎症を抑える油(オメガ3)が不足しており、これが慢性炎症の原因となっています。

4. 遺伝と環境

病気になりやすい遺伝子を持っていても、それだけでは発症しません。腸内環境の悪化や感染、栄養不足などの環境要因が重なって初めて発症するため、環境を整えることで予防・改善が可能です。

当院のアプローチ

1. 腸の修復

腸の壁を強くする

  • L-グルタミンというアミノ酸で腸の壁を修復
  • 亜鉛やビタミンAで腸のバリア機能を強化
  • 善玉菌を増やして腸内環境を改善

2. 感染症の治療

ピロリ菌の除菌 まず検査でピロリ菌がいるかを調べ、いる場合は除菌治療を行います。多くの患者さんで除菌後に症状の改善が見られます。

その他の感染対策 カンジダや寄生虫の検査も行い、必要に応じて治療します。

3. 炎症を抑える栄養療法

ビタミンDの補充 血液検査でビタミンD濃度を測定し、不足している場合は適切に補充します。

良い油の摂取 魚油やアマニ油など、炎症を抑える油を積極的に摂取します。

天然の抗炎症食品 ターメリック、生姜、緑茶、ブロッコリーなど、炎症を抑える効果のある食品を日常的に取り入れます。

4. 個別の食事指導

炎症を起こす食品の除去 グルテン(小麦)、乳製品、砂糖など、その方の炎症を悪化させる食品を見つけて除去します。

体に良い食事法 野菜、果物、良質なタンパク質、健康的な油を中心とした食事指導を行います。

5. 詳しい検査

  • 腸内細菌のバランス検査
  • 栄養状態と炎症の詳細検査
  • ピロリ菌や感染症の検査
  • 重金属蓄積の検査

これらの検査結果をもとに、お一人お一人に最適な治療プランを作成します。

まとめ

自己免疫疾患は複雑な病気ですが、免疫システムが混乱する根本的な原因を改善することで、症状の改善が期待できます。当院では20年以上の栄養療法の経験をもとに、薬で症状を抑えるだけでなく、身体の自然な治る力を高める治療を行っています。

このような方におすすめです:

  • 免疫を抑える薬の副作用が心配
  • 症状が良くなったり悪くなったりを繰り返している
  • 根本的に体質を改善したい
  • 薬を減らしていきたい
  • 原因がはっきりしない慢性的な不調がある

自己免疫疾患は「一生付き合っていく病気」と言われることがありますが、適切な治療により多くの患者さんが症状の改善を実感されています。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

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