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強迫性障害

内科

強迫性障害(OCD)は、本人の意思に反して不安な考え(強迫観念)が繰り返し浮かび、それを打ち消すために特定の行為(強迫行為)を繰り返してしまう疾患です。

主な症状:

  • 過度な手洗いや確認行為
  • 整理整頓への強いこだわり
  • 完璧主義的思考パターン
  • 数を数える、特定順序での行動

当クリニックでは、強迫性障害を脳内の生化学的アンバランスとして捉え、根本原因に基づく栄養療法を行っています。

強迫性障害の原因

20年以上の臨床経験から、強迫性障害の根本原因は以下の4つに集約されます。

1. メチル化異常(低メチレーション)

患者の約70%が該当。神経伝達物質の合成・分解に関わるメチレーション回路の機能低下により:

  • ドーパミン・セロトニン合成の低下
  • ヒスタミンの蓄積
  • 完璧主義、反復的行動パターンの形成

2. ドーパミン・ノルアドレナリンバランス異常

銅過剰により、ドーパミンが過剰にノルアドレナリンに変換され:

  • ドーパミン不足:意欲低下、反復行動での満足感追求
  • ノルアドレナリン過剰:不安感・緊張感の増大

3. 腸脳相関の異常

腸内環境の悪化が脳機能に直接影響:

  • セロトニンの90%は腸で産生されるため、腸内環境悪化がセロトニン不足を招く
  • リーキーガットにより炎症物質が脳に達し、神経炎症を引き起こす

4. 血糖調節障害

血糖値の不安定がアドレナリン分泌を促進し、不安感や強迫症状を増強させます。

改善のコツ

最重要ポイントは、症状の背景にある生化学的アンバランスを検査で特定することです。

同じ強迫性障害でも根本原因は人により異なるため:

  • 推測ではなく客観的データによる原因特定
  • 副作用を避ける段階的治療アプローチ
  • 血糖値安定化などの生活習慣基盤作りが必須

京橋ウェルネスクリニックのアプローチ

包括的検査による原因特定

  • メチレーション評価:血液検査(好塩基球数)、有機酸検査、遺伝子検査
  • 神経伝達物質評価:銅・亜鉛バランス、ドーパミン・セロトニン代謝産物
  • 腸内環境評価:GIマップ検査、腸内細菌バランス
  • 血糖調節評価:フリースタイルリブレによる24時間血糖変動

個別化された治療プラン

■低メチレーションタイプ SAMe、メチル葉酸、高品質タンパク質による必須アミノ酸供給

■神経伝達物質調整 銅過剰の場合:大量亜鉛療法、ドーパミン不足:チロシン・ムクナ豆エキス

■腸内環境修復 4Rアプローチ(除去・補充・再接種・修復)、プロバイオティクス

■血糖調節改善 食事指導、αリポ酸・クロムなどのサプリメント

段階的治療進行

  1. 基盤作り(1-2ヶ月):血糖値安定化、基本栄養素補充
  2. 神経伝達物質調整(2-4ヶ月):メチレーション支援、腸内環境改善
  3. 根本原因治療(3-6ヶ月):感染症除菌、デトックス

まとめ

強迫性障害は「意志の弱さ」ではなく、明確な生化学的原因を持つ治療可能な疾患です。メチレーション異常、神経伝達物質アンバランス、腸脳相関の破綻、血糖調節障害—これらの根本原因を検査で特定し、個別化された栄養療法により根本的な改善が期待できます。

従来の治療で十分な改善が得られない方は、ぜひ栄養療法をご検討ください。

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