アルカリ食品と酸性食品|体内バランスを整える食事の考え方

私たちの体は、常に血液を弱アルカリ性(pH7.35〜7.45)に保つよう精密にコントロールされています。
ただし、食生活が酸性食品に偏りすぎると、体がそのバランスを補正するために骨や筋肉のミネラルを使うことになり、疲労感や体調不良の原因につながることがあります。
そのため、日常の食事で アルカリ食品を意識して取り入れること が、健康維持のポイントとなります。
酸性食品とアルカリ食品の違い
食品を燃やした時に残る「灰分(かす)」に含まれるミネラルによって、酸性かアルカリ性かに分類されます。
- 酸性を示すミネラル:塩素、リン、硫黄
- アルカリ性を示すミネラル:ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
一般的には、
- 動物性食品・精製食品 → 酸性食品
- 植物性食品・ミネラル豊富な未精製食品 → アルカリ食品
に分けられます。
アルカリ性を示すミネラル:ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム調味料【砂糖や塩】は精製されていないものを使うとミネラルが補給できます。
精製されており塩化ナトリウム99%以上の食卓塩ではなく、天然の岩塩や海塩(こちら)を使いましょう。
※一部の砂糖で、精製度の少ないミネラル豊富な砂糖や蜂蜜をアルカリ食品とすることもあるようですが、砂糖は体内で酸性の乳酸を作るという根拠によって酸性食品に分類しています。(参考:Wikipedia)
酸性食品の代表例
- 肉類、魚介類、卵類
- 砂糖、白米、小麦製品、穀物酢
- 加工食品、お菓子、アイス、精製油脂(サラダ油)、マーガリン、バター
- 牛乳、チーズ、ヨーグルト
- 日本酒、ビール
- 水道水(塩素が多いため酸性に分類)
→ 酸性食品は悪者ではなく、体に必要な栄養素も多く含まれます。
ただし現代の食生活では肉・小麦・砂糖に偏りやすいため、意識的にアルカリ食品をプラスすることが大切です。
アルカリ食品の代表例
- 野菜・イモ類
- 海藻類、きのこ類、豆類
- 大豆の発酵食品(味噌、納豆など)
- 種実類(アーモンド、かぼちゃの種、ひまわりの種、ごま)
- 果物(柑橘類・バナナ以外は基本的にアルカリ性が多い)
- 岩塩・海塩、フルーツ酢(りんご酢)、黒酢、梅干し
- オリーブオイル、亜麻仁油、えごま油、麻の実油、月見草油
- ワイン、豆乳、アーモンドミルク、水素水
→ アルカリ食品はミネラルや抗酸化成分を豊富に含み、体の回復力を高めてくれます。
食事で気をつけたいポイント
- 調味料は未精製のものを選ぶ
例:精製塩(塩化ナトリウム99%以上)ではなく、岩塩や海塩を使用 - 加工食品は酸性が多いため、できるだけ自然な食材を選ぶ
- 水は浄水器やミネラルウォーターがおすすめ(水道水は塩素で酸性寄り)
- 砂糖や蜂蜜は基本的に酸性食品
一部の説では蜂蜜をアルカリ食品と分類することもありますが、体内では酸性の乳酸を生じるため酸性食品と考えるのが一般的です
よくある誤解と注意点
「アルカリ食品を食べると血液がアルカリ性になる」と誤解されがちですが、実際には体は常にpHを一定に保っています。
大切なのは、酸性に偏った食生活によって 体に余計な負担をかけないこと です。
→ つまり「血液を直接アルカリ化する」のではなく、アルカリ食品を摂ることで 代謝や排泄を助け、体調を整える ことが目的です。
日常に取り入れるコツ

- 朝食に「味噌汁+野菜」を加える
- 昼食に「サラダや海藻」をプラス
- 間食は「アーモンドやフルーツ」に置き換える
- 炊飯時に雑穀や麦を混ぜて精製度を下げる
小さな工夫でも、積み重ねることで体のバランスは変わっていきます。
まとめ|完璧よりも「プラス1」の意識を
- 酸性食品は肉・小麦・砂糖・加工食品に多い
- アルカリ食品は野菜・海藻・果物・豆類に多い
- 体は常にpHを保っていますが、酸性食品に偏ると負担が増えるため、意識的にアルカリ食品を取り入れることが大切
→ 完璧に制限する必要はありません。
まずは「1日の食事にアルカリ食品をひとつ加える」ことから始めてみましょう。