当院では、一般的な健康診断では測られない50項目以上の血液データを用いて、あなたの栄養状態や身体のダメージ、自律神経の状態などを多角的に読み解いていきます。
この血液検査は、単に病気の有無を調べるものではありません。
栄養の過不足、酵素の働き、慢性的なストレス、ミトコンドリア機能、さらには酸化ストレスやインスリン抵抗性といった「見えない負荷」まで推察する、まさに栄養療法には欠かせない“健康の地図”とも言える検査です。
まずは基本の血液検査から
最初のステップとして欠かせないのが「基本の血液検査」。
これは、日本の多くの分子栄養学の医師が採用している方法であり、私自身も過去15年間で12,000人以上のデータを解析してきた実績があります。
この検査では、一般的な健診項目に加えて、以下のような栄養療法ならではの重要項目を加え、身体の状態を立体的に把握していきます。
栄養状態を深く知るための追加項目
- フェリチン
貯蔵鉄の指標であり、ミトコンドリアの働きにも関与。鉄不足の早期発見に役立ちます。 - 亜鉛・銅
神経伝達や免疫機能に関与するミネラル。バランスが崩れると、気分の不安定や集中力低下を招くことも。 - ペプシノーゲンⅠ
胃酸の分泌量を反映。消化力が弱いと栄養を取り込めず、慢性疲労や不調の原因に。 - ホモシステイン
動脈硬化リスクだけでなく、メチレーション(代謝回路)の状態を見る手がかりとしても重要です。 - ビタミンD
免疫力・ホルモンバランス・抗炎症作用に深く関わるビタミン。血中濃度がその働きを左右します。
一般医療では見落とされがちな視点
このような血液データの読み解き方は、現時点で一般の医療界では標準とはされていません。
大規模なエビデンスに基づくものではなく、あくまで生化学的な理論と長年の臨床経験から構築されたものです。
しかしその一方で、症状の背景にある「隠れた栄養失調」や「慢性疲労の原因」に迫る強力なツールであり、多くの患者さんの健康回復に貢献してきました。
不調の原因にアプローチするための地図として、この血液検査をぜひ活用してください。