プロテイン・乳製品が肌荒れの引き金になっていた——腸内環境から根本改善した症例
毎日飲んでいたプロテインがニキビの引き金になっていた症例をご紹介します。


患者さんの背景
19歳の男性。
ジムでのトレーニングを日課とし、食事にも気を遣っている方でした。
買い物をするときは裏の食品成分表を確認し、乳製品や小麦製品、揚げ物は日頃から意識して控えていらっしゃいました。
しかし、毎日トレーニング後に飲んでいたホエイプロテインについては、「乳製品とは別物」と認識していたそうです。
主な症状は以下の2つでした。
ニキビ: 中学生の頃からでき始め、皮膚科で漢方・ビタミン剤・外用薬を使用したが効果実感が乏しかった。来院時はTゾーンを中心に炎症性ニキビ・赤み・ニキビ跡が目立ち、週に1回程度新しいニキビができている状態。
消化器症状: 小食で一度にたくさん食べられない。乳製品を摂るとお腹を下すことがある。
皮膚科での治療では改善が見られず、当院を受診されました。消化器症状は軽微でしたが、腸内環境の乱れを示唆するサインとして注目しました。
検査でわかったこと
初診時の検査で、以下の問題が見つかりました。
血液検査
低タンパク、亜鉛不足、肝機能障害、低血糖、炎症反応の軽度上昇が認められました。

GI-MAP検査(腸内環境検査)
ピロリ菌陽性・カンジダ陽性が確認されました。
日和見菌の増加も見られ、腸内環境が全体的に乱れている状態でした。

■ ホエイプロテインと乳製品——共通する問題点
乳製品に含まれるカゼインやホエイは、IGF-1の分泌を促すことが報告されています。IGF-1は皮脂腺を刺激し、ニキビを悪化させる要因のひとつです。
乳製品を控えていても、ホエイプロテインを毎日摂取していれば、同様の影響が続きます。「乳製品はやめているのになぜ治らないのか」という疑問は、ここに答えがあることが少なくありません。
腸内環境が乱れている方では特に、こうした食事の影響が皮膚に出やすい傾向があります。
治療経過
外側からのアプローチと内側からのアプローチを組み合わせ、総合的に治療を進めました。
外側からのアプローチ
スキンケア指導(朝夕1日2回の洗顔・保湿の見直し)に加え、ニキビ外用薬(エピデュオゲル)を使用しました。さらに、M22による光治療(全4回)を行い、皮脂分泌のコントロールや毛穴詰まりの改善、赤みの軽減を目指しました。
内側からのアプローチ
皮脂分泌のコントロールや皮膚ターンオーバーの正常化、毛穴詰まりの改善を目的に、レチノール(ビタミンA)サプリメントを開始しました。
また、食事指導に加え、亜鉛・グルタミンのサプリメントを用いて腸粘膜の修復をサポートし、その後、ピロリ菌除菌薬による除菌治療を実施しました。
食事指導
プロテインは、ニキビや腸内環境悪化の一因となるため中止し、アミノ酸サプリメントへ切り替えるよう指導しました。また、乳製品の制限も継続していただきました。
さらに、血糖値の急上昇は皮脂分泌を促しニキビ悪化につながるため、フリースタイルリブレ(持続血糖測定器)を用いて血糖変動をモニタリングし、その結果に基づいた個別の食事指導も行いました。
治療結果
治療開始後、経過とともにニキビは着実に減少し、4〜6か月後にはTゾーンの炎症性ニキビおよびPIE(炎症後紅斑)が大幅に改善しました。VISIA解析でも、赤みやニキビ指標の明らかな低下が数値として確認されました。


プロテインからアミノ酸サプリメントへの切り替え、乳製品制限の継続、さらにピロリ菌除菌による腸内環境の改善が、外側からの光治療と相乗的に作用し、症状改善につながったと考えられます。
治療費用
自由診療 / 約4ヶ月間の総額
| 内容 | 金額(税込) |
| ステラM22(光治療) | ¥22,000×4回 |
| 血液栄養解析検査 | ¥22,500 |
| GIMAP(腸内環境検査) | ¥75,000 |
| ピロリ菌除菌薬 | ¥8,800 |
| 各種サプリメント(医療機関専売品) | ¥68,040 |
| 合計 | ¥262,340 |
※サプリメントの費用は処方内容・期間により異なります。詳細はお問い合わせください。
主なリスク・副作用について
M22 IPL(光治療)
- 赤み・腫れ・熱感(数時間〜数日で軽快)
- 一時的な色素沈着、水疱・痂皮形成
- 熱傷・瘢痕(まれ)
内服薬(ピロリ菌除菌薬)
- 悪心・下痢・腹痛などの消化器症状
- 薬剤アレルギー(発疹・蕁麻疹など)
※除菌成功率には個人差があります
「健康のため」が、ニキビの原因になることもある
この症例が示しているのは、「体に良いと思って続けていた習慣が、実は肌荒れの一因になっていた可能性がある」という点です。
乳製品を控えていた一方で、毎日ホエイプロテインを摂取していたことで、結果的に腸内環境への負荷がかかっていました。
ニキビは一般的に、外用薬による治療が中心となる“皮膚のトラブル”として捉えられることが多いですが、その背景には、腸内環境の乱れ、栄養バランスの偏り、食習慣など、体の内側の問題が関与している場合があります。
「外用薬を使ってもなかなか改善しない」「食事に気をつけているのに繰り返す」といったニキビでお悩みの方は、一度、腸内環境や栄養状態を調べてみることをお勧めします。
【注意事項】
①写真はご本人の同意を得て掲載しています。
②すべての方に同様の経過・結果が生じることを保証するものではありません。治療効果には個人差があります。
③本ページは厚生労働省「医療広告ガイドライン」に基づき作成しています。医療相談・診断の代替となるものではありません。